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環境マーケットレポート
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市場全般の好調が排出枠価格を後押し。EUAとUKAがともに200日移動平均超え。強気筋には重要な週。

金曜に重要なサポートレベルが維持されたことで強気が持続したものの、上昇傾向に陰り。風力発電量の低下を温暖な天気と太陽光発電量の増加が部分的に補填。Redshaw社の見通し:横ばいから強含み

  • EUAの終値は前週比5.27ユーロ増(7.5%増)の75.78ユーロ。取引レンジは7.10ユーロに大幅拡大(前週は3.15ユーロ)。再生可能エネルギー予想量が下方修正されたことを受けて上昇傾向で週がスタート。月曜と火曜に高騰し、200日移動平均(MA)に加え、上昇を抑えていた75ユーロのレジスタンスを突破。水曜と木曜にさらに上昇し、週最高値の78.10ユーロに達したが、ここで売り意欲が強まり、日中最高値を下回る結果となった。金曜には下方圧力を受け、200日移動平均割れ。しかし、その後の買い戻しにより、最終的には200日移動平均と75.50ユーロのサポートレベルを上回って引けた。
  • 日中平均ボラティリティは2.99ユーロに上昇(前週は2.44ユーロ)。

エネルギー市況と密接に関連するEUA価格;テクニカルな取引を背景にUKA価格が200日移動平均に接近

エネルギー市場と投機的ポジショニングがEUA価格動向の鍵;オークションによる供給は引き続き潤沢Redshaw社の見通し:横ばいから強含み

  • EUAの終値は前週比1.08ユーロ減(1.5%減)の70.51ユーロ。取引レンジは3.15ユーロに大幅縮小(前週は5.92ユーロ)。前週の金曜の下落を受けてEUA価格は低調にスタート。200日移動平均のレジスタンスをテストするも突破ならず。しかし、そのために買いが発生し、週後半は保ち合いとなり、各日の取引レンジは月曜の市況に近づくも、価格動向はエネルギー・コンプレックスの影響を強く受ける形となった。
  • 日中平均ボラティリティは2.44ユーロに低下(前週は3.44ユーロ)

EUA価格のボラティリティが低下;UKA市場は引き続き一定値幅での取引、ファンダメンタルズは不変

オークションによる供給が増加し、200日移動平均線超えとならなかったことで弱気が加速Redshaw社の見通し:横ばいから弱気

  • EUAの終値は前週比0.24ユーロ減(0.3%減)の71.59ユーロ。取引レンジは5.92ユーロに縮小(前週は9.55ユーロ)。上昇傾向で週がスタート。その後、売り気配となり、重要な200日移動平均線のレジスタンス(約74.60ユーロ)超えはならず。火曜にも類似の上昇が見られたが、エネルギー市場の軟化で下げ相場に転じた週となった。水曜にも売りが続き、週最安値の69.58ユーロまで下落。しかし、ガス価格の反発とオークション量の不足が木曜と金曜の回復を後押し。木曜から金曜午前にかけてさらに上昇した結果、直近4ヵ月の最高値(75.50ユーロ)に到達した。しかし、金曜午後に大量に売られた結果、200日移動平均線を下回って下げ相場に転じ、強気の支配は続かなかった。
  • 日中平均ボラティリティは3.44ユーロに低下(前週は3.53ユーロ)

ヨーロッパのガス市場の活況を受けてEUA価格が変動;ファンダメンタルズ不変でUKA市場は低調

強気のテクニカルな見通しとオークション量の減少に対してファンダメンタルズは弱気。これが価格上昇を抑制。Redshaw社の見通し:横ばい

  • EUAの終値は前週比4.32ユーロ増(6.4%増)の71.83ユーロ。取引レンジは9.55ユーロに拡大(前週は5.22ユーロ)。温暖な気温と中東情勢の沈静化が予想される中、エネルギーコンプレックスが軟化し、下落傾向で週がスタート。しかし、ガス・電力価格の急騰にともない、火曜に再び強気が支配。木曜は水曜のわずかな落ち込みから持ち直し、70ユーロのレジスタンスレベルを突破。過去最高の7%増となり、73.19ユーロの史上最高値を記録。金曜にはやや落着き、86セント減となったものの、前週比6.4%増で引けた。
  • 日中平均ボラティリティは3.53ユーロに上昇(前週は2.57ユーロ)

地政学的リスクと供給不安が価格を下支えする中、排出枠市場とエネルギーコンプレックス全般に不透明感

70ユーロ超えとならなかったことで弱気が支配したものの、サポートレベルは65.80ユーロを維持。これを下回れば今週さらに下落する可能性あり。Redshaw社の見通し:横ばいから弱含み

  • EUAの終値は前週比1.5%減の67.51ユーロ。取引レンジは5.22ユーロに縮小(前週は6.80ユーロ)。EUA価格は概ねガス市場に追従し、反発するも、トレーダーが「静観」したため、方向性は定まらず。中東情勢に新たな展開が見られなかったことから、先週は弱気のセンチメントでスタート。その結果、価格は2ユーロ以上下落した。週最安値の64.75ユーロに達したところで買いが発生したため、火曜と水曜の取引には逡巡が見られた。しかし、欧州委員会がロシア産ガスの積み替え禁止を計画していることから、価格は木曜に急騰し、週最高値の69.97ユーロに達した。その後は売りが発生し、70ユーロ超えはならず。木曜午後から金曜にかけて下落し、先週比1.01ユーロ減の67.51ユーロで引けた。
  • 日中平均ボラティリティは再び4.98ユーロに微増(先週は4.46ユーロ)。

イスラエルによる報復に反して中東の緊張とガスの供給不安が解消する中、排出枠価格は下落。

ショートカバーが終了し、エネルギー価格が下落したことで金曜に急落。これを受けて取引は低迷。中東とウクライナの緊迫した情勢は引き続き要注視Redshaw社の見通し:弱含み

  • EUAの終値は前週比4.4%減の68.52ユーロ。取引レンジは6.80ユーロに縮小(前週は12.18ユーロ)。上下に値動きの激しい週だったが、低い水準でスタートしたことで買い意欲が強まり、火曜に週最高値の74.90ユーロまで上昇。しかし、水曜に大きく反転し、木曜午前にさらに下落したことで弱気が支配。その後、木曜午後には持ち直し、この日は前日比増。さらにイスラエルによる報復を受け、金曜早々に73ユーロ超えまで回復したものの、市況が沈静化し、弱気が支配したことで上昇基調は長続きせず、最終的に前週比3.12ユーロ減で引けた。
  • 平均ボラティリティは4.46ユーロに上昇(先週は3.8ユーロ)

地政学的リスクが上昇し、ロシアがウクライナのエネルギー施設を攻撃したことで供給不安が再燃。これを受けて全般的に弱気のファンダメンタルズとなるも排出枠価格は急騰。

緊迫する中東情勢、ショートカバー、ロシアの攻勢等がEUAの価格動向に大きく影響;テクニカルな指標は上昇基調Redshaw社の見通し:横ばいから強含み

  • EUAの終値は前週比17.4%増の71.64ユーロ。ボラティリティが上昇して取引レンジはほぼ3倍増の12.18ユーロ(前週は4.60ユーロ)。エネルギー市場の好況を受けて強気の展開で始まったが、直近の上昇の壁である65ユーロのレジスタンスレベルは突破しなかった。しかし、ロシアが木曜にウクライナのガス貯蔵・エネルギー施設を攻撃したこともあり、価格はエネルギー市場と同調して10%近く上昇。これがポジションのストップアウトをもたらした。強気のモメンタムは金曜まで持続し、直近3ヵ月の最高値71.87ユーロを記録。最終的にはこれをわずかに下回る71.64ユーロ(前週比10.63ユーロ増)で引けた。
  • 日中平均ボラティリティは3.84ユーロに急上昇(前週は2.65ユーロ)

週前半と後半で異なる展開。週明けに低迷していた炭素・エネルギー市場全般が週末に向けて回復;2023年のEU検証排出量の減少幅は過去最大

イースター明けの供給量の増加を受けてファンダメンタルズは弱気が持続。天気は引き続き穏やかで風も弱め。しかし、週末の回復後の歪度は上げ基調を示唆。Redshaw社の見通し:横ばい

  • 前週比1.5%減の61.01ユーロで引けたEUAは4週連続の上昇ならず。取引レンジは4.60ユーロに拡大(前週は3.54ユーロ)。イースターの週末後の供給逼迫を受け、エネルギーコンプレックスと並行して価格は火曜に5%減。その後も下落し、水曜に週最安値となる56.90ユーロを記録。しかし、週後半は持ち直し、市場全般が上昇して炭素市場も回復。その結果、金曜午後に61ユーロを突破し、週の値幅の上限をわずか92セント下回るレベルで引けた。
  • 日中平均ボラティリティは2.65ユーロに上昇(先週は2.11ユーロ)

排出枠価格はロシアがウクライナのガス貯蔵施設を攻撃したことで週明けに上昇し、エネルギー・コンプレックスも全般的に上昇基調だったものの、最終的にはほぼ不変。

EUAは直近2ヵ月の最高値を記録したものの、全体的に弱気のファンダメンタルズを受けて上昇基調を維持できず。イースターとUKAのオークションにより、次週のEUAの供給量は減少の見通し。Redshaw社の見通し:横ばい

  • EUAの終値は前週比43セント増の61.93ユーロ。取引レンジは3.54ユーロに縮小(前週は4.09ユーロ)EUAは電力・ガス価格の上昇を受けて月曜に強く反発。これで上昇基調に転じ、火曜の取引開始早々に直近2ヵ月の最高値となる65.78ユーロまで上昇。しかし、その後は取引が低調となり、ファンダメンタルズが再び弱気に転じたことで月曜の上昇分は徐々に消失。日中平均ボラティリティは2.11ユーロに低下(前週は2.12ユーロ)。
  • 日中平均ボラティリティは2.11ユーロに低下(前週は2.12ユーロ)。

ボランタリー炭素市場 アウトルック 1月・2月合併号


2月は無効化量が発行量を下回るも全体としては上げ基調


    知っておくべきこと

  1. 年初来の無効化量は直近5年の平均超え。
  2. 欧州議会が「消費者のエンパワーメントに関する指令」をもとに「誤解を招く」カーボンニュートラルの主張を禁止してオフセット問題に対応。
  3. 欧州委員会が炭素除去認証枠組(CRCF)に関する暫定合意を発表。
  4. カリフォルニア大学バークレー校の研究者が調理用コンロによるカーボン・オフセットを対象としたベストプラクティスのガイドラインを発表。
  5. ボランタリー炭素市場インテグリティ協議会が高信頼性コア炭素原則の遵守に向けた100以上の方法論の評価を開始。
おことわり:チーム再編にともない、今月号は1月と2月のVCMの状況をまとめて報告します。

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