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環境マーケットレポート
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最新レポート

ボランタリー炭素市場 アウトルック ~ 6月 Part2 ~

European Climate Summit 2022, Barcelonaを振り返って

2022年5月24日と25日に、バルセロナ(スペイン)で開催されたIETA(International Emissions Trading Association)主催のECS(European Climate Summit)イベントは、2019年以来の対面式のECSイベントとなり、結果的に多くの参加者が集まった。


EUAの局面、UKAはレンジ内で推移

不況リスクがある不安の中で欧州議会会議投票 - Redshaw社の見通し:中立

  • EUAの終値は、前週比約0.3%減の82.12ユーロ。取引レンジ7.17ユーロと縮小。(前週は8.11ユーロ)
  • ディップ買いによって、週初 は軟調でスタート。その後、ENVIの投票が支持されたことやガスの供給が制限されたことを受けて、大幅な上昇となった。 しかし、景気後退への恐れや急騰したガス市場のマージンコール をカバーするためにカーボンクレジットを売るトレーダーによって圧力が戻った。終値で落ち着きを取り戻した。

ボランタリー炭素市場 アウトルック ~ 6月 Part1 ~

エグゼクティブサマリー

5月、ECSEuropean Climate Summit)の取材と世界のボランタリー炭素市場活動のレビューで、一見矛盾する2つの経験をした。
ECSは、新しい情報やビジネスチャンスを求めて、ボランタリー(およびコンプライアンス)炭素市場の将来を楽観視する参加者で溢れかえっていた。


EU ETSの政治的対立が炭素価格の重荷に

市場はENVI討論会の結論待ち – Redshaw社の見通し:中立

  • EUAの終値は、前週比約5%減で82.35ユーロ。取引レンジは8.11ユーロ(前週は5.55ユーロ)。
  • EUAは、新たな買気が入ったものの、低調なスタートとなった。その後、欧州議会本会議での採決のニュースでボラティリティの高い取引となったが、週末にはトレーダーがショートポジションを解消したこともあり、いくらか回復した。

供給不足と祝日を背景に炭素価格が上昇

市場は欧州議会本会議での重要な採決を待っている – Redshaw社の見通し:中立

  • EUAの終値は、87.09ユーロ。前週比約4%上昇、取引レンジ5.55ユーロと縮小(前週は7.83ユーロ)。
  • EUAは、週初に軟調に推移した後、(1.50ユーロの狭い取引レンジではあるが)いくぶん回復した。その後、オークションの供給不足が支援材料となり、週明けに価格が上昇した。

MSRのニュースやテクニカルブレイクでEUAがUKAを上回る

オークションの混乱で市場は供給不足に – Redshaw社の見通し:強気

  • EUAの終値は83.98ユーロ、前週比約5%増。7.83ユーロ台の狭いレンジで取引された(前週は12.59ユーロ)。
  • EUAは、週初めは低迷したが、MSRからのEUAの売却が4年間にわたって均等に行われるというニュースを受けて、週半ばに回復した。

ボランタリー炭素市場 アウトルック ~ 5月 Part3 ~

再生可能エネルギーの 2021年の市場成長率

パリ協定の公約を達成し、地球温暖化を1.5℃に抑えるためには、再生可能エネルギーへの移行が不可欠である。


炭素価格は供給増加のリスクで揺らぐ

オークション数の減少に対し、市場のセンチメントは軟化 – Redshaw社の見通し:中立

  • EUAの終値は80.37ユーロ。前週比約9%減、取引レンジは12.59ユーロ(前週は10.32ユーロ)。
  • 週明けのEUAは前向きにスタート(ENVI (Committee on the Environment, Public Health and Food Safety:環境・公衆衛生・食品安全委員会) が気候政策の強化に賛成したことが支援材料)。

ボランタリー炭素市場 アウトルック ~ 5月 Part2 ~

月間テーマボランタリー炭素市場への政府の関与

気候変動に関するIPCCの最新報告書の最も厳しい警告を世界が消化し続ける中(※1)、ボランタリー炭素市場への政府の関与について評価する。


ボランタリー炭素市場 アウトルック ~ 5月 Part1 ~

エグゼクティブサマリー

激動の3月を経て、4月のVCMは比較的安定していた。3月末に大きく回復した後、4月はマクロ経済が不透明で経済活動が弱かった為、価格はほとんどの指標でわずかに下落した。
4大レジストリ(※1)のカーボンクレジットのリタイアメントが1,030万トンに減少し、今年これまでで最低の水準となったため、需要の低さが価格下落の要因となった。

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